基本給連動型退職金制度
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これは、年功序列制度や終身雇用といった日本の企業文化を強化する働きがあったといわれています。というのも、この退職金制度だと、長く一つの会社に勤務していた人ほど、もらえる退職金が多くなるという制度だからです。
年功序列や終身雇用という日本の雇用形態だと、給料は長く勤めれば勤めるほど上がるシステムになっていました。そのため、退職直前の給料が一番高くなるということになります。
また、この基本給連動型退職金制度では、退職時の基本給と企業に勤めた勤続年数がその人の退職金を決める上でのほとんど唯一の判断材料になっています。ですから、下手に会社をいろいろと移ってしまうと、もらうことのできる退職金が少なくなってしまうという側面がありました。
このため、一つの会社の就職したら、定年退職するときまで、その会社で働きつづけるということが、一番の老後の生活設計をしていく上で、有利なライフスタイルであったのです。このような制度が支持された背景には、会社側の意向も強くあったといわれています。というのも、戦後の日本は、朝鮮戦争をきっかけにして急速に経済が復興していきました。
これを高度経済成長といいますが、このとき同時に、会社も急激にその規模を増やしていきました。そのため、企業では労働力である従業員をある程度の人数確保する必要があったのです。
そのため、同じ会社にいた方が老後含めて、何かと良い待遇を受けることができるというようなシステムを作り上げていったわけです。そこで、終身雇用と年功序列という制度が確立されていったのです。これだと、たとえ突出した能力がなかったとしても、長く同じ会社に勤めていれば、その人はある程度の給料と地位が保証されることになります。それが、多くのサラリーマンにとっては魅力的に映っていたのです。
さらに、その制度を強化する意味もこめて、退職金制度でも、勤続年数と退職金の総額が比例するというこの基本給連動型退職金制度を作ったといわれています。つまり、給料と退職金の両面で、労働力をつないでおこうという狙いがあったのです。
ですから、これらの制度が戦後の日本の雇用システムを作り上げたとも言うことができるのです